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japanese.china.org.cn |08. 02. 2025

「哪吒2」が海外市場に上陸へ、観客の共鳴を起こす

タグ: 哪吒2 海外市場
中国網日本語版  |  2025-02-08

2月6日に遼寧省瀋陽市の映画館で撮影された「哪吒之魔童閙海」のポスター。新華社記者・李鋼撮影

2019年上映の「哪吒之魔童降世」は50億元(約7億ドル)の興行収入により、同年の中国映画市場で最大のブラックホースになった。さらに北米での上映後、哪吒という中国の伝統的な神話のキャラクターは徐々に世界の観客の元に向かった。

5年後、続編の「哪吒之魔童閙海(Ne Zha2)」が間もなく、豪州と北米で上映される。

オンラインプラットフォームのデータによると、1月29日上映開始の「哪吒之魔童閙海」の興行収入は2月7日現在で65億元を超え、中国映画史上トップとなった。

哪吒シリーズの成功は優れたアニメ制作だけでなく、作中で示される全人類が追い求める共通の価値のためでもある。

四川大学公共管理学院の夏志強院長は、「哪吒はパーソナルアイデンティティ、価値の実現、肉親や友人との情を物語る。これは多くの文化におけるヒーローのイメージと同工異曲だ」と述べた。

夏氏は、「映画における哪吒は生まれた時からヒーローだったわけではなく、もがき苦しみ戦う中で自分の道を見つける。『私の運命は天ではなく自分で決める』という精神は、世界の観客の勇気、成長、自己突破に関する共鳴を引き起こし、哪吒というイメージが異なる国や文化を背景とする観客に受け入れられるようにする」と分析した。

アニメ映画がグローバル化しているが、「哪吒」シリーズは中国の地方文化に見られる多くの特色を留め、映画に独特な視覚の魅力と共感を与えている点が特別だ。

本作のプロデューサーの劉文章氏は、「創作した哪吒シリーズ作の中に多くの四川省に関する元素を落とし込み、観客に深い印象を与えた」と説明した。

映画に登場する「結界獣」のアイデアは、三星堆遺跡と金沙遺跡の青銅人像から得られた。これらの独特なデザインは視覚的な神秘性を増し、古蜀文明への興味を引き起こす。また本作は太乙真人のイメージを新たに解釈した。古代中国の神話によると、太乙真人は四川綿陽の乾元山で修行し仙人になった。そのため創作チームは太乙真人を四川省の方言を話す喜劇的なキャラクターと設定し、映画にユーモア感と地域色を与えた。

劉氏は、「このような改作によりキャラクターがより活き活きとし、味わい深くなる。また気楽な雰囲気の中、四川文化の魅力を感じてもらえる」と述べた。

専門家は、中国のアニメ映画は近年急速に発展し、国際市場に徐々に進出してはいるが、より深い世界的な影響力を持つためには文化の適応、市場マーケティング、配信チャネルなどの挑戦に直面する必要があるとした。

夏氏は、「哪吒シリーズの成功は、中国のアニメ映画が現地の観客という基礎だけでなく、国際市場で競争する潜在力を持つことを示している。これは一つの始まりに過ぎないかもしれない。文化イノベーションと市場戦略の最適化を結びつけることができれば、将来的により多くの中国産アニメが世界市場で頭角を現すだろう」と締めくくった。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年2月8日